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英語の発音のテキスト ①導入編
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英語の発音のテキスト ③母音編の続き


英語では

Can you ~ ??

「キャニュー」のように聞こえることがあると思います。
英語は文章にすると発音が変化します。
この章では文章にした時の英語の発音の変化について解説します。



英語の発音の変化


英語の音の変化の仕方は一種類ではなくいくつか種類があります。 


前後の母音と子音が付く

take it 



テイキット

のように聞こえます。

なにが起こっているのかというと前後の「子音」と「母音」がくっついて、結果「子音+母音」の発音になっています。

試しに「k」の子音単独の発音の直後に「い」と言ってみてください。
素早く言うと「キ」のような発音になると思います。

can you ~~~
I have a  ~~~


がぞれぞれ

can you ~~ →「キャニュー ~~」
I have a ~~ → 「アイハバ ~~」


のように聞こえるのも同じ理由で音が変化しています。

なぜ英語ではこのような発音の変化があるのかというと英語では子音単独の発音があちこちで使われているからです。この変化をリンキングと言います。

このリンキングは意識してやる必要はありません。子音単独の発音をしていると自然とリンキングをして発音するようになります。


同じ発音が連続すると片方を発音しないことがある

「hot tea」「ホッティー」のように読みます。

英語では同じ子音が連続すると発音しないことがあります。
なぜ、このような発音に変化するのかというと、そっちの方が言いやすいからです。
また同じ子音を二回発音しても問題なく通じます。

「ホッt ティー」(トの部分はtの子音単独の発音です。)
「ホッティー」


「hot tea」を上の二通りのやり方で読んでみてください。
おそらく下の発音の仕方の方が言いやすいと思います。

またこの音の変化は、「t」「d」など同じ口の形で発音する有声音と無声音の間でも起こることがあります。「hot dog」「ホッドッグ」のような発音になります。

単語の最後の発音を発音しないことがある


英語に慣れてくると

「I don't know」

「アイドンノウ」のように発音します。
これは「don't」「t」の発音をカットしています。
「good by」「グッバイ」になるのも同じ理屈で発音が変化しています。

英語では単語の最後の発音を発音しないことがあります。
ネイティブはこの最後の発音をカットするというのをいろいろな単語で行います。

日本人は「I don't know」ぐらいであれば発音しなくてもよいかもしれませんが、明瞭に話したほうが相手には伝わりやすいです。


[ t ]が「ら行」のような音になる

「get out」

「ゲラウト」の様に、

「shut up」

「シャラップ」の様に聞こえることがあります。
英語では「t」が「ら」の様な発音に変化することがあります。これは[ t ]を発音するときに、舌を上あごに付けた後、舌をはじかずに次の母音に移るために起こる変化です。

これはアメリカ英語特有の発音です。イギリス英語を話す人達はこの音の変化をほぼやりません。またアメリカ人ですら毎回この発音の変化をやるわけではありません。

日本人はこの発音をする必要はないと筆者は思います。普通に「t」の発音をして明瞭に話すべきです。


ところで、

「waterをウォーターと言っても、なかなか通じません。そんなときは、ウォーラーと言ってみるとすぐに通じます。日本人もウォーラーのように発音しましょう。」

こんなことを書いているテキストがたまにありますが、ウォーラーと言わないと通じないわけではありません。これが正しいとすると、イギリス人がアメリカ人に「water」というと通じないことになります。日本人のウォーターが通じないのは、「t」の子音が弱いのと強弱をつけていないからです。
 

単語を弱く読んで発音を変化させる

自然な英語ではすべての単語を強く読まずに、強調したい単語を強く、強調する必要のない単語を弱く読むことがあります。

その時「代名詞」などの単語で

・弱く読むため単語の発音が
[ ə ]になる。
・子音や母音が省略される。

上記のように変化が起こることがあります。

具体的には

you・・・・・júː   → ju   jə
your・・・・・j´uɚ → 
jɚ   

he・・・・・ híː  → 
hi iː i
his・・・・・ híz → ɪz
him・・・・・hím  → 
ɪm  əm

she・・・・・ʃíː  → ʃi
her・・・・・h´ɚː  →  
hɚ  ɚ

we
・・・・・wíː  →  wi
us・・・・・
´ʌs  →  əs
our・・・・・άuɚ → ɑɚ

their・・・・・ðéɚ → 
ðɚ  
them・・・・・ðém → əm

do・・・・・dúː  → d
u  də
can・・・・・k´æn → 
kən kn
must・・・・・m´ʌst → məs(t)
have・・・・・h´æv  → 
həv  əv
has・・・・・h´æz  → həz əz
had・・・・・h´æd  → həd əd
will・・・・・wíl  → 
wəl əl

am・・・・・æm → əm
is・・・・・íz → z
are・・・・・ὰɚ  → ɚ  ə
was・・・・・wάz  w´ʌz → wəz
were・・・・・w´ɚː  → wɚ wə

at・・・・・æt → ət
on・・・・・ɑn ɔːn → ən
of・・・・・άv  ´ʌv  → əv  ə
from・・・・・frάm   fr´ʌm  → frəm
in・・・・・ɪn   →  ən
for・・・・・fɔɚ  →  fɚ fə
to・・・・・túː  → tu, tə

and・・・・・´ænd  →  ənd
or・・・・・´ɔɚ  → ɚ
but・・・・・b´ʌt  →  bət

that・・・・・ð´æt →  
ðət  ət
what・・・・・(h)wάt, (h)w´ʌt →
(h)wət
which・・・・・(h)wítʃ  → 
(h)wə
この様な変化が起こることがあります。
この弱く読んで音が変化した発音を「弱系」と呼びます。
(上の表の記号はアメリカ式の発音記号で辞書上の記述です。)

この変化は「him」「them」がどちらも[
əm]になるなど変化のさせ方が非常に大きいため、非常に聞き取りにくいです。

また、この変化をしつつ、前後の母音と子音がつくこともあります。

when he → wén híː →  wén  iː   →  wéniː  

このように「when he」が最終的に「ウェニー」のような発音になることがあります。。

ネイティブはいたるところで単語を弱く読んで、この弱系で単語を読みます。さらに本来弱系のない単語でも弱系のような形で単語の発音を変えて単語を読むことがあります。この弱系を知らないとネイティブの日常の英語を聞くときに非常に混乱します。

ですが非ネイティブはあまりこの発音の変化はやりません。また英語教材のリスニングなどでも、この音の変化はほとんどやりません。日本人は海外で過ごすなどして本当に英語に慣れたらこの音の変化をやってもよいかもしれませんが、まずは英語を明瞭に話せるようになるべきです。

(余談です。この弱系が理由でareやwasなどは読み方が二通りあります。母音の説明でbe動詞の「are」は[ ɑː ][ əː ]のどちらの発音でも読めると書きましたが、この弱系が理由です。)


どうして発音を変化させるのか

実はネイティブは英語の発音を意識させて変化させているわけではありません。発音を意識して変化させているという事ではなく、言いやすいからなんとなく発音が変化してしまうというのが英語の音の変化の本質です。

ネイティブは英語の発音に慣れているので英語を素早く発音します。素早く発音するため自然と、音が変化します。ですがネイティブも毎回、発音を変化させているわけではありません。強調して発音する時や歌の歌詞などでは、あまり音を変化させません。


日本人が英語の発音を変化させるべきか

実は発音の変化は、英語だけではなく日本語の中にもあります。試しに

「しずおか」

と素早く言ってみてください。
「しぞーか」のような発音になったのではないでしょうか??
ならないと思った人も、試しに「しぞーか」と言ってみてください。
「しずおか」の発音とほとんど区別がつかないと思います。

どうしてこのような事が起こるのかというと、素早く発音すると、「ず」の部分が自然と子音単独の発音になるからです。それに後ろの「お」の母音がくっついて自然と「しぞーか」になるのです。

ですが、外国人に日本語を教えるときに「静岡」は「しぞーか」と発音するべきであると教えるべきでしょうか??そう教える必要はないと思います。

英語を喋る際に意識して発音を変化させる必要はありません。子音単独の発音ができていれば自然とリンキングをして発音するようになります。また音の省略は通じる英語を喋るという段階で無理に行う必要はありません。逆に通じにくくなってしまいます。



英語の発音のテキスト ⑤日本人がどう英語を喋るべきかへつづく


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