英語の発音のテキスト ①導入編の続き




まずは子音とは何かのおさらいです。

人間の発音は母音と子音で出来ています。母音とは「あいうえお」のことです。これに子音が付いて「かきくけこ」や「さしすせそ」になります。

試しに「か」「さ」をゆっくり発音してみてください。
「か」「あ」と発音する前に空気をはじくような「くっ」という音を、
「さ」「あ」と発音する前に空気の抜けるような「すー」という音を出すと思います。
この「くっ」や「すー」が子音です。



日本語と英語の子音の違い


英語と日本語は子音の発音に、非常に大きな違いがあります。
日本人が通じにくい英語を話してしまうのは子音に原因があります。

この違いを理解して、正しい子音の発音ができるようになることが、カタカナ英語を改善する第一歩です。

英語と日本語の子音の発音の違いは、
・英語では子音単独の発音が使われる。
・英語には日本語に無い子音がある。
・英語は日本語よりも子音を強く発音する
の3点です。それぞれ解説します。

・英語では子音単独の発音が使われる。
日本語のアイウエオ表の発音はすべて日本語と英語のセットであると書きましたが、英語においては母音のついて無い子音単独の発音が使われます。上に書いた「か」と「さ」の子音の「くっ」や「すー」をそのまま使うという事です。
 
・英語には日本語に無い子音がある。
英語と日本語に共通する子音もあります。しかし英語ではそもそも日本語で全く使われていない子音も使われます。そもそもあいうえお表に存在しない子音です。

・英語は日本語よりも子音を強く発音する
英語は日本語に比べて子音をより強く発音します。子音を強く発音しないとネイティブには子音が抜け落ちて聞こえるようです。

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日本人はこれらの違いを理解して正しく子音を発音できるようになる必要があります。

・子音単独の発音ができるようになる
・日本語に無い子音を発音できるようになる
・子音を強く発音できるようになる。

英語を正しく発音するためにこれらができるようになる必要があるという事です。


発音記号について

発音は発音記号という記号で記述することができます。
この発音記号とアルファベットには基本的な対応があります。

このテキストでは子音の発音記号とそのアルファベットとの対応をすべて解説します。

発音記号はアルファベットも使われていますが、アルファベットにないまったく馴染みのない記号も使われています。ですが記号そのものを覚える必要はあまりありません。どんな発音なのか、どんな単語で使われているのかを理解してください。記号そのものは辞書を引くときくらいにしか使いません。

また、子音単独の発音は本来は日本語で表記できない発音です。ですが混乱すると思うので、聞くとどう聞こえるかも書いておきます。日本語の発音ではなく、擬音の様なものだと思ってください。


有声音と無声音

子音には無声音有声音があります。

有声音と無声音と聞くと難しく感じますが、
『か』『が』『た』『だ』の違いです。

無声音が「かと「た」で、有声音「が」と「だ」になります。
声を含むかどうか、喉を震わせているかのどうかの違いなのですが、詳しく説明しなくてもなんとなく何が違うかはわかると思います。

この有声音と無声音の発音は全く同じ口の形で発音するのがポイントです。
同じ口の形の有声音と無声音の子音はセットにして説明します。


日本語と共通の子音の発音記号

日本語と英語に共通する子音から解説します。
日本語と英語には共通する子音がとても多く、半分以上が共通する子音です。
わかりやすく、あいうえお表の順で解説します。

(余談というか、少しだけ補足します。日本語も発音記号に直すことができるのですが、その際に、日本語と英語で同じ記号がつかわれている発音はこのテキストでは共通の子音であるとみなして解説します。厳密にいえば違うらしいのですが、基本的な発音方法は同じであり、また日本語と英語を完ぺきに正しい発音で発音することのできる著者の知り合いも同じ発音であると認識していました。舌の位置などが少し違うため、日本語と少し違う響きを帯びるようですが、それは意識して発音するというより、無意識に調整するという類のものであるようです。またそのまま日本語の子音の発音でもほぼ問題なく通じます。著者もなんとなく言い分けていますが、どこがどう違うのかと聞かれても答えることができません。)


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ところで日本語のサ行とタ行をローマ字に直すと、

サ行 sa shi su se so
タ行 ta chi tsu te to

のようになります。なぜ、『s』『sh』『t』『ch』『ts』が使われているのか疑問に思ったことはないでしょうか?実はこれらはそれぞれ別の子音が使われています。

アイウエオ表のサ行とタ行には子音が混じっています。


試しに、『さ』『し』をゆっくり発音してみて下さい。
母音を発音する前に『さ』「スー」という音を、『し』「しー」という音を出すと思います。

この二つは違う子音でありネイティブはこの音を完全に違う音だと認識しています。

タ行も同じです。
『た』『ち』『つ』はそれぞれ別の子音が使われています。
これを知らないと日本語と共通する子音を勉強する際に混乱してしまいます。

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それでは日本語と共通する子音の発音記号を解説します。
日本語と共通の子音は子音単独の発音を覚えてください。


[ k ] 
擬音:クッ
単語:kick  block  can  keep  lucky

[ g ]
擬音:グッ

単語:dig  game  goal  guest  tiger
カ行ガ行の子音です。
喉の奥に空気をためてはじくような発音です。

この発音ができない人はあまりいないと思います。

どうしても、どんな発音かわからないという人は、
『ばくはつ』
と素早く言ってみてください。   
喉を震わせないで「く」の発音をしていると思います。
それが
[k]の子音単独の発音です。

[ s ]
擬音:ス
単語:slim  base  sit  see  send

[ z
]
擬音:ズ
単語:size  zip  zone  zoo  zipper
[ s ]「さ」の子音です。
これもゆっくりいえばわかると思います。
口から空気の洩れるような「すー」という音です。
英語では日本語に比べて
[ s ]の音をより鋭く発音します。

この発音もできない人はいないと思います。

[ s ]を有声音にしたのが[ z ]の発音です。
[ s ]とまったく同じ口の形で発音します。

どうしてもわからないという人は、
「テスト」
と素早く発音してみてください。
「ス」の部分が子音単独の発音になります。

[ ʃ ]
擬音:シュ
単語:English  she  shine  short  shoes

[ ʒ ]
擬音:ジュ
単語usual  vision  decision  visual  measure
ここから少しだけわかりにくくなります。
[ ʃ ]は基本的に日本語の「し」の子音なんですが、
発音方法が少しだけ違います。

日本語の「し」の子音は日本人が相手に静かにしてほしい時に
人差し指を唇に手を当ててやる「しー」という発音です。

これを唇を丸めて短く発音するのが、
[ ʃ ]の子音です。

あんまり格好の良くない説明なのですが、
「シュシュっポッポ」
と汽車のまねをするときの「シュ」
[ ʃ ]の発音に近い発音です。
English「sh」はこの発音になります。

そして、
[ ʃ ]を有声音にして「ジュ」のように発音するのが[ ʒ ]の音です。
まったく同じ口の形で発音するのがポイントです。

shit  she
補足の説明なのですが、この
[ ʃ ]の発音は子音単独の発音は唇を丸めた「シュ」のような発音なのですが、上の単語の様に「i」系統の母音が付くと、日本語の「し」のように発音します。[ ʒ ]の発音も同じ現象が起こります。

難しく考える必要はありません。言いやすいから勝手にそう発音するというだけです。
「シュイー」「シュイット」のように発音したら発音しにくいと思います。

[ t ]
擬音:トゥ
単語:best  twelve  table  topic  teach

[ d ]

擬音:ドゥ
単語:side  good  daily  drink  deep
「た」「だ」の子音です。
「た」「だ」をゆっくり発音すれば、発音できると思います。

舌を口の上につけてはじく音です。
それぞれ、「トゥ」「ドゥ」のように聞こえます。

[ tʃ ]
擬音:チ
単語:catch  cherry  cheek  chinese  change


[ dʒ ]

擬音:ヂ
単語:stage  gentle  jet  japan  just

[ tʃ ]は日本語の「ち」の子音です。
「ち」をゆっくりいえば、どんな音かわかると思います。
怒った時にする舌打ちの「チッ」のような音です。

これとまったく同じ口の形で有声音にしたのが、
[ dʒ ]です。

(余談です。punchstageなど
[ tʃ ][ dʒ ]の子音単独の発音を含む単語をネイティブにゆっくり発音させると、「チュ」「ヂュ」のように発音します。しかし早く文章中で発音させると「チ」「ヂ」のように発音します。日本人は、「チ」「ヂ」のような発音だと認識すれば大丈夫です。)

[ ts ]
擬音:ツ
単語: it's  cats  nuts  seats

[ dz ]

擬音:ヅ
単語: cards  reads  sends
日本語の「ツ」「ヅ」の子音です。

舌を上あごに着けてはじいて出す発音です。
おそらく発音できないという事はないと思います。
発音する際に母音をつけないように注意してください。

どうしてもわからない人は日本語で
「ツッパリ」
と素早く言うと、「ツ」の部分が[ ts ]の子音単独の発音になります。








ところで日本語の「ん」の発音は
・口を開けて口の上の部分に舌の先をあてて「ん」
・口を開けてどこにも舌の先をあてずに「ん」
・口を閉じて「ん」
の三つの発音にわかれます。。日本語では区別がありませんが、
英語では区別があり、別の発音になります。それぞれ説明します。

[ n ]
擬音:ン
単語:ten  since  neck  nest  night
[ n ]口を開けて口の上の部分に舌の先を当てて「ん」の発音です。

母音が付くと日本語の「な」行の発音になります。
できない人はいないと思います。

[ ŋ ]
擬音:ン
単語:among  fishing  swing  string feeling
[ ŋ ]舌の先をどこにもつけない「ん」の音です。
少し鼻でにごらせた「ん」の発音です。
この発音に母音が付くことはありません。

日本語で言うと、「銀」と言った時の「ん」がこの発音です。
発音すること自体は難しくありません。

この発音が難しいのは使いどころです。

実は英語では、
kingなどの単語の終わりが「ing」の単語と、
thinkingtalkingなどの動詞の進行形のでこの発音を使います。

「ing」の部分は[ ŋ ]を伸ばした形で発音します。
また伸ばした形にすると、少しだけ「ぐ」みたいな音が入ります。

この「ing」の部分を「イング」のように発音しても通じます。
ですが実は正確な英語ではありません。

(余談ですが本来舌をつけて[ n ]の発音をしなければいけない箇所で、舌をつけて[ ŋ ]の発音をしてしまっても普通に通じます。普通の単語で[ n ]の舌をつける舌をつけないはあまり気にしないでください。気にしなければいけないのは、単語の終わりが「ing」だった場合に[ ŋ ]を伸ばして発音するという事です。)



[ m ]
擬音:ン
単語:
home  empty  seem  make  move
[ m ]の発音は口を閉じて「ん」の発音です。
母音が付くと日本語のマ行の発音になります。

子音単独の発音は口を閉じて「ん」というだけです。

simple  seem  mam  room
上記の単語の赤い印をつけた部分は、
口を閉じて「ん」というだけです。

しかし文章中だと「ムッ」のように聞こえることがよくあります。
また、「m」の子音単独の発音を言ってすぐに口を開けると「ム」のように聞こえます。

、、、、、
と、ここまでが、
・口を開けて、口の上の部分に舌の先をあてて「ん」
・口を開けてどこにも舌の先をあてずに「ん」
・口を閉じて「ん」、
の三種類の発音の説明です。






[ h ]
擬音:なし
単語:hope  happy  hide  help  heavy
[ h ]は日本語のハ行の発音です。
英語では日本語よりも息を強く出して発音します。

子音単独で発音させることはほぼありません。
どうしてなのかは「は」をゆっくり発音してみればわかると思います。
空気が出るだけで音が鳴らないからです。

[ p ]
擬音:プッ
単語:lips  top  page  peace  price

[ b ]

擬音:ブッ
単語:club  web  bell  buy  base

日本語のパ行とバ行の子音です。
「ぱ」「ば」をゆっくりいえばわかると思います。

口の中に空気をためてそれを勢いよく出す音です。
それぞれ「プッ」「ブッ」のように聞こえます。
母音をつけないように注意してください。これも発音できない人はいないと思います。

どうしてもわからなければ日本語で
「ホップステップジャンプ」
と素早く言うと、「プ」の部分が弱い[ p ]の単独の発音になります。


日本語ではハ行とバ行とパ行はセットの発音であると考えられています。
しかし実はハ行は子音が全く違います。

ネイティブは
[ p ][ b ]は同系統の子音であると考えていますが、
[ h ]は全く別系統の発音であるとみなします。

[ j ]
擬音:なし
単語:yes you young  yellow  yard
「や」行の子音です。
この発音には単音がありません。
どうしてかは「や」をゆっくり発音すればわかると思います。
母音をつけないと音が鳴らないからです。

(余談です。どうして「j」が「y」の子音の発音記号に使われているのかというと、発音記号がラテン語由来であることが理由のようです。また、この子音は[ i ]の母音と非常に発音が近いため、「y」に[ i ]の子音をつけて発音すると、「y」の音がほとんど聞こえなくなってしまいます。この「y」に[ i ]をつけた発音は[year]などの単語で使われています。)

[ w ]
擬音:ウ
単語:wall  way  wild  why  wonder
ワ行の子音です。

[ w ]は唇を丸めて出す音ですが、英語では日本語よりも唇をよりすぼめて空気の出口を狭くして発音します。

日本語には「わ」しかありませんが、英語ではほかの母音も付きます。

(ところで日本語でも「w」に「i」の母音が付くことがあります。該当するひらがながないせいで、「ウィ」と書かれます。)



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ここまでが日本語と英語に共通する子音の解説でした。
次は日本語に存在しない子音について解説します。



日本語に存在し無い子音の発音記号

英語には日本語に存在し無い子音が6つあります。
日本語と共通の子音に比べてあまり多くありません。

ですがこれらの音は、日本人は自然に聞き取ることができず、
また何も考えずにいると発音することができません。

何も考えずに聞いたり発音しようとすると、上で書いた日本語と共通の子音を当てはめて考えてしまいます。また日本語のアイウエオ表に該当する子音がないため、正確に日本語で記述することができません。

なので、最初に発音を理解する必要があります。

[ θ ]
擬音:ス
単語:mouth  tooth  thing  through  thirty

[ ð ]
擬音:ズ
単語:the  they  this  these  other
「th」の子音です。

thisでもthatでもtheでもbathでも、とにかくthが付いたら全部この発音です。

[ θ ][ ð ]の違いは有声音と無声音の違いです。

何も考えずにいると、日本人はこの「th」の発音を
日本語にもある子音で代用してしまいます。

また日本語に無理なりなおすと、「ス」「ズ」になってしまいます。
日本語表記では
[ s ][ θ ][ z ][ ð ]区別をすることができません。


「th」は舌を上の歯と下の歯の間に軽くはさみ、
息を舌と歯の間に通して出す音です。

この発音は
[ s ][ z ]の発音と出し方が似ています。
違うのは舌の位置です。
[ s ]よりも舌をもっと前に出して、
上のはと下の歯の間に軽く舌を挟んで、
[ s ]と同じように息を出してみてください。
(舌を強く噛んではいけません。そうすると音が鳴らないからです。)

この発音は歯と舌の間に空気を通した時に出る音です。

声ではなく、あくまで音です。
「すー」と息を出すだけなのが、
[ θ ]
「ずー」と音を出すのが
[ ð ]の発音です。

なれると舌先を本当に軽くはさむだけで発音できるようになります。
また単語を発音するときは次の音にすぐに映らなければいけないため、
thの音は舌を歯の間から引き抜きながら発音します。
おそらく英語で使われている子音の中で最も難しい発音です。要練習です。

(余談ですがネイティブの中には舌を歯の間に挟むのでなく、歯の裏に舌をあてて発音する人がいます。同じ音が出せるのであればこの発音方法のほうが楽です。)

[ f ]    
擬音:フッ

単語:wife  fact  fine  finish  fresh

[ v ]
   
擬音:ブッ

単語:save  brave  very  video  never
「f」「v」の子音です。
「f」が音のならない無声音で、
「v」が音がなっている有声音になります。

上の歯を下唇に充てて、息を上の歯と下唇の間から出した時に出る音がこれら発音です。

少しわかりやすく説明します。
味噌汁などを覚ますときに、
「フ~っフ~っ」と息を吹きかけると思います。

これと同じことを下唇に上の歯をあててやってみてください。
「ふー」と音が出だと思います。それが「f」の音です。
次にまったく同じ発音の仕方で音を出してみてください。
「ぶー」と音が鳴ったと思います。それが「v」の発音です。
(当然ですが単語で発音するときは伸ばして発音しません。短く発音します。)

また唇を噛んで発音するわけではありません。唇に歯をあててする発音です。
強くかんでしまうと空気が通らないから音が鳴りません。

ところで、日本語にない発音であると書きましたが、
ひょっとしたら「新世紀エヴァンゲリオン」の「ヴァ」の部分はvで発音するのかもしれません。

[ l ]
擬音:ル
単語:tell  will  like  lion  close
Lの子音です。日本語のらりるれろに少し似ています。
ですが似ているだけで違います。

日本語のらりるれろの発音は英語には存在しません。

[ l ]と日本語のラ行の違いは舌の位置です。
ラリルレロよりも下を前にだして、歯の付け根あたりに舌をあてて発音します。また日本語よりも舌を強く押し当てます。(もっと前に出して、前歯の先に舌を当てて発音しても実は発音できます。)

母音が付いた発音は歯の付け根あたりに舌をつけてラリルレロっぽく発音すれば、Lの発音ができます。

試しに歯の付け根に舌をつけて、「like」と言ってみてください。
なんとなく英語っぽくなると思います。

少し難しいのが
[ l ]の子音が単独で使われる場合です。
子音単独の発音は、歯の付け根に舌をつけたまま発音します。
[ l ]を言い終わった後、舌の先は葉の付け根についたままです。

葉の付け根に舌をつけたまま、唇を丸めずに「ル」と言えば
Lの子音単独の発音になります。

この
[ l ]の子音単独の発音は、

tell  will  kill  ill

などの単語で使われています。試しに発音してみてください。

単語を言い終わった後に舌の先は歯の付け根についたままなら成功です。


[ r ]
擬音:ゥル
単語:right  reason  cry  read  rest
日本人が最も苦手とするRの子音です。
Rの子音は単独で発音されることはありません。必ず母音とセットで発音されます。

ところで、Rには母音のR子音のRがあります。今回解説するのは子音のRです。
母音のRは母音の発音記号を説明するときに解説します。英語を勉強している人でも、母音と子音のそれぞれにRの発音があるというのを知らない人が割といます。

それでは「R」の子音について解説します。

「R」は口の中で空気をこもらえて振動させる音です。
空気をこもらせるために舌を上あごに近づけます。

またRの子音は日本語のラリルレロに舌の位置と音の出し方が似ています。

舌を上あごギリギリまで近づけて、舌先に力を入れてラリルレロの発音をすればRの発音になります。唇を少しとがらせると、空気がこもりやすくなって言いやすくなります。

試しに上の発音の仕方で「ライト(right)と言ってみてください。

舌先を上あごに近づけることで、舌先と上あごの間に狭い空間を作って、
そしてそこに声を当てて空気をこもらせて振動させたのがRの子音です。


慣れたら舌と上あごの間の狭い空間を意識してそこに声を当てるようにして発音すると、うまく発音できます。またこの「R」の子音の本質は喉から出る振動音です。ネイティブは「R」の発音を説明するときに必ず喉を指さします。喉を意識することでよりネイティブに近いRを発音できます。


(余談です。ところで、Rの音は舌を口の奥の方に巻いて出すという説明をしている人がいますが、Rの子音を出すときに舌を巻く必要はどこにもありません。日本語のラリルレロと舌の位置はそれほど変わりません。違いは上あごに舌をつけるかどうかです。舌を強く巻いてRの子音を発音するネイティブはいません。ですが、このRの子音は上あごに舌を近づけて空気をこもらせて振動させるのが音の本質なので、舌を口の奥の方に巻いても無理やり発音することができます。ですが、やってみればわかるのですが、舌を強く巻くと、rightは言えても、readがうまく言えません。舌を強く巻いて子音のRを発音するのはハッキリ言って間違っています。

また舌を上あごに近づける以外にも、舌の奥の方を盛り上げるという発音方法もあります。ですが日本人にとっては舌を上あごに近づけるやり方の方がやりやすいです。)

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・・・・
・・

LとRについて補足します。
LとRの発音を日本人は聞きわけることができません。
非常にゆっくり単語をしゃべってもらえればわかるのですが、
ナチュラルスピードの英語のLとRの違いを日本人は認識できません。

ですが、英語を感覚でしゃべれる人種の人たちは、「L」と「R」を似ている音だとすら思っていません。全く違う音だと認識しています。
この二つを意識して単語を言い分けないと相手にまったく意図が通じないことがあります。

聞きわけるのは非常に難しい発音ですが、言い分けるのは簡単です。
Lは上あごに舌をつけないとならない発音です。
Rは上あごに舌をつけるとならない発音です。
「R」と「L」の発音は舌の動きが全く違うので、発音方法をきちんと理解していれば、
発音するときに混同することはありません。

日本語にない子音に母音をつけて発音する

日本語に無い子音は単独の発音だけでなく、母音をつけて発音する事にも慣れないといけません。
簡単に身に着ける方法があるので解説します。


日本語にない発音だとしても子音は子音です。

日本語にない子音のすべてに、日本語のアイウエオの母音をそのままつけることができます。

それぞれ、

[ θ ]:舌の先を上の歯と下の歯で軽くはさんで、さしすせそ
[ d ]:舌の先を上の歯と下の歯で軽くはさんで、ざじずぜぞ

[ f ]:下くちびるに歯をあてて、はひふへほ
[ v ]:下くちびるに歯をあてて、ばびぶべぼ

[ l ]:歯のつけ根に舌をあてて、ラリルレロ。
[ r ]:ギリギリまで上あごに舌を近づけて、ラリルレロ。

と発音すれば日本語にない子音に母音をつけた発音になります。試しに発音してみください。簡単に発音できると思います。

なんだか変な発音に聞こえるかもしれません。ですが、英語の単語で使われるのだとすると普通の発音です。


正しい子音で単語を発音する

単語を読むにあたって正しい子音を使うことが大事です。正しい子音で単語を発音するには、

・子音単独の発音かどうか
・どの子音が使われているのか

の二つを見極める必要があります。

子音単独の発音かどうかの見極め


子音単独の発音が使われているのは、

・後ろに母音をあらわすアルファベットがない場合
play  church  work  quiet  hard  point

・子音をあらわすアルファベットの後ろに「E」がついているのに「e」の母音が付いて聞こえない場合
take  wave  like  bike  cute  
huge  eve  open  hole  give


の二通りのケースです。
上の単語の赤い印をつけた箇所は子音単独の発音です。

次にどの子音が使われているかの判断です。
日本人は何も考えずに単語を発音すると間違った発音で単語を読んでしまうことが良くあります。


どの子音が使われているかの見極め

子音にはそれぞれ対応するアルファベットがあります。

まとめると


[ k ]
対応するアルファベット:k、c

単語:kick  block  keep  lucky   cut  can

[ g ]

対応するアルファベット:g
単語:dig  game  goal  guest  tiger

[ s ]

対応するアルファベット:s、c
単語:slim  base  sit  see  bi
cycle  city   center 

[ z ]
対応するアルファベット:z

単語:size  zip  zone  zoo  zipper

[
ʃ ]
対応するアルファベット:sh
単語:English  she  shine  short  shoes

[ ʒ ]
対応するアルファベット:s※

単語:usual  vision  decision  visual  measure

[ t ]
対応するアルファベット:t

単語:best  twelve  table  topic  teach

[ d ]
対応するアルファベット:d

単語:side  good  daily  drink  deep

[ tʃ ]
対応するアルファベット:ch

単語:catch  cherry  cheek  chinese  change

[ dʒ ]
対応するアルファベット:j、g

単語:stage  gentle  jet  jacket  just

[ ts ]

対応するアルファベット:ts

単語: it's  cats  nuts  seats

[ dz ]
対応するアルファベット:ds
単語: cards  reads  sends

[ n ]
対応するアルファベット:n
単語:ten  since  neck  nest  night

[ η ]

対応するアルファベット:ng
単語:among  fishing  swing  string feeling

[ m ]

対応するアルファベット:m
単語:home  empty  seem  make  move

[ h ]

対応するアルファベット:h

単語:hope  happy  hide  help  heavy

[ p ]

対応するアルファベット:p
単語:lips  top  page  peace  price

[ b ]
対応するアルファベット:b

単語:club  web  bell  buy  base

[ j ]
対応するアルファベット:y

単語:yes you young  yellow  yard

[ w ]
対応するアルファベット:w

単語:wall  way  wild  why  wonder

[ θ ]
対応するアルファベット:th

単語:mouth  tooth  thing  through  thirty

[ ð ]
対応するアルファベット:th

単語:the  they  this  these  other

[ f ]

対応するアルファベット:f
、gh、ph
単語:wife  fact  fine  enough  laugh  phone

[ v ]

対応するアルファベット:v

単語:save  brave  very  video  never

[ l ]

対応するアルファベット:l
単語:tell  will  like  lion  close

[ r ]
対応するアルファベット:r

単語:right  reason  cry  read  rest

このように対応しています。
例外もありますが、基本的には対応の通りの子音を使って単語を発音してください。

「c」「g」は二か所にありますが、
「stage」・・・gが
[ dʒ ]で読まれている
「game」・・・gが
[ g ]で読まれている

「city」・・・cが
[ s ]で読まれている
「cute」・・・cが
[ k ]で読まれている
このように場合によって読み方が変わります。


また
[ ʒ ]は対応するアルファベットがありません。
ですが場合によっては、「s」
[ ʒ ]の発音で読まれることがあります。


間違って読んでしまいやすい子音

発音が似ていて間違えて読んでしまいやすい子音があるので解説します。

[ s ]
[ ʃ ]
[ t ]
[ tʃ ]

この二つの子音を日本人はよく間違って使います。
サ行に
[ s ][ ʃ ]の子音が、タ行に[ t ][ tʃ ]の子音が混じっていることの弊害です。

[ s ][ ʃ ]については基本的にスペルに
「s」か「c」がついていたら
[ s ]の子音
「sh」がついていたら
[ ʃ ]の子音を使って発音します。

[ t ][ tʃ ]は基本的にスペルに
「t」がついていたら
[ t ]の子音
「ch」がついていたら
[ tʃ ]の子音
使って発音します。

shit ・・・・
[ ʃ ]が使われている
sit・・・・
[ s ]が使われている
chip  ・・・・
[ tʃ ]が使われている
tip・・・・
[ t ]が使われている

「si」「ti」「スィ」「ティ」のような発音になります。
日本人は何も考えずに英語を話すと、糞をすることと、座ることの言いわけをすることができません。「shit」と「sit」は間違えると恥をかきます。

また「gossip」sick」city」ticket」
は日本語にすると「ゴシップ」「シック」「シティ」「チケット」になりますが、
赤い印の部分は「スィ」「ティ」のような発音で読まなければいけません。

日本語に直した時に「シ」や「チ」になる発音はどの子音が使われているのかを見極めなければいけません。



発音の対応の例外


また子音とアルファベットは基本的に対応していますが、中には例外があります。

sure・・・・・sのつづりなのに[ s ]ではなく
[ ʃ ]が使われている
congratulation・・・・・・tのつづりなのに[ t ]ではなく[ tʃ ]が使われている

これらの単語は例外です。
ですが単語を知っていればなんとなく読めます。
あまりこれらの例外については意識する必要はありません。



まとめ

ここまでで英語で使われている子音はすべて解説しました。

この章の冒頭に英語を正しく発音できるようになるには、

・子音単独の発音ができるようになる
・日本語に無い子音を発音できるようになる
・子音を強く発音できるようになる。

をできるようになる必要があると書きました。



[ k ][ g ]
[ s ]
[ z ]
[ ʃ ][ ʒ ]
[ t ][ d ]
[ tʃ ][ dʒ ]
[ ts ][ dz ]
[ n ][ η ][ m ]
[ h ]
[ p ][ b ]
[ j ]
[ w ]



[ θ ][ ð ]
[ f ]
[ v ]
[ l ]
[ r ]


これらが英語で使われている子音すべてです。
英語を話すうえで、上の子音をすべて言い分ける必要があります。また単独で発音する必要がある単語を子音単独で発音できるようになり、そのうえで日本語に無い子音に母音をつけて喋れるようになってください。

子音を強く発音というのは意識と慣れの問題です。息を強く吐く事を意識してください。

そして単語を正しく読んで、正しい子音を使って単語を読んでください。





子音の発音記号の解説はここまでです。
次は母音の発音記号に入ります。


英語の発音のテキスト ③母音編へつづく